中国留学をする前に考えたいこと 

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 現在、東南アジアが注目されています。自分の子供を東南アジア(稀少言語)へ留学させたいと考えている親御さんもいるかもしれませんが、一度立ち止まってあらゆる角度からみて、留学が長い目でみてプラスになるか考えることが大切だとおもいます。留学する年齢、時代のニーズ、日本人にとって習得しやすい言語か、また帰国後のことも考えてあらゆる角度からみて決めた方がよいと思います。 

留学時代から思っていたことですが、日本人が中国語を学んで仕事にするのは本当に難しいと思います。中国人が日本語を学ぶにあたり、語学の学びやすさ・教材等を10とすると、日本人の中国語の学びやすさは1もないような気がします。仕事を始めてから、中国人研修生への日本語指導、技能実習制度の試験対策のときに彼女たちの語学能力に太刀打ちできないことを身に沁みて感じました。

だからこそ、日本人にとって学びにくい言語を学ぶ人には、その言語を学ぶにあたって何がメリット、デメリットか先に知り、メリットを生かしながら自分にしかできないことをすれば、必ず大きな武器となると思います。 

 

留学前に父の知人にお会いしました。その方は東京外国語大学の中国語学科を卒業され、某自動車会社に勤務、台湾、タイの駐在経験のある方です。その方から聞いた「 我是日本人。」というわずか五文字の中国語はとても鮮明で抑揚のある美しい発音で、今でも忘れられません。「大学に入ってからの1年間は毎日発音(四声)の練習だけだった」 とおっしゃっていました。

この指導法はとても羨ましいです。私はここまで熱心に細かく教えてくれた先生にお会いしたことはありません。「厳しく教えてください」とお願いしても一通りやれば終わりです。だから、中国語を学ぶ人、特に通訳を目指す人は厳しく発音を教えてくれる先生に指導を受けるのが一番の近道だと思います。

百発百中、正しい発音と四声ができるようになってから、会話に進んだ方が上達も速いと思います。どんなにレベルの高い中国語を習得しても、発音が悪いために仕事に結びつかない人の方が多いのが現実だからです。

 高校卒業後に留学を考えるのなら、それが希少言語であり、日本人とって学びにくい言語であれば、発音は日本できちんと学び、また文法も日本人の先生から習い、できるだけの準備をすることをお勧めします。

 私のように臨界期を過ぎた人間が「你好,谢谢」しか知らずに現地に行き、中国語を直接法で教わるという形だけは語学を学ぶうえで一番してはいけない方法だと思います。