外国人技能実習生

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ここ1~2年、外国人労働者の受け入れについては頻繁に新聞に載るようになりました。
 
私は中国に合弁会社を持つ企業で約15年間働きました。最初は合弁会社の社員を研修生として最初は半年間、次は1年間受け入れ、その後合弁会社周辺地域から技能実習制度を用いて研修生を受け入れました。私が接した中国人は延べ200人以上だと思います。技能実習生は3年間滞在でき、入国後約1ヶ月間は日本語研修、そして生活指導を受け、その後二手に別れました。私が勤務した工場は1期約20名(1年目、2年目、3年目)の常時約60名を受け入れていました。生活上ではいろいろトラブルや問題がありましたが、大変貴重な経験となりました。
 

 日本語の勉強、特に入国後は環境の変化による体調の変化、ホームシック、日本での生活へのとまどい、各種手続き、通院、入院、問題が起きたときは徹夜をしましたし、警察のお世話になったこともありました。 

 

技能実習制度は1年目から2年目に入るとき、自分が携わる専門職のテストに合格しなければ帰国となります。テストは中国人は漢字が分かるからという理由で、句読点なしのひらがなだけの問題文で専門職の問題が20問、7割取らなければ帰国です。(一度だけ再試の機会が与えられています) この日本語ですが、日本人の私からみてもレベルが高いと思います。中級レベルの日本語力は必要ですし、正直長年この仕事に携わっている日本人も勉強しないでいきなり受けたら合格は難しいと思います。 

現在、政府は外国人技能実習制度を用いて外国人労働者を増やす方針です。生活指導者の求人もちらほら見かけるようになりました。私が携わった当時は中国人研修生がほとんどでしたが、現在はすでに東南アジアに代わっています。

国は異なりますが、受け入れ企業や生活指導者がぶつかる問題には共通点が多いと思いと思いますし、研修生も言わなくてはいけないことを我慢していることがたくさんあります。

受け入れ側の問題、戸惑いだけでなく、研修生たちの悩みやとまどいも差し支えのない範囲で書いていきたいと思います。そして同じような仕事をしている方に少しでも参考になることがあればと思います。

 

 (合弁会社の研修生を受け入れを始めた1994年当時は出国に制限があったと思います。日本に来る人たちは”選ばれた人“という立ち位置でした。しかし、その6~7年後にはすでに彼女たちが日本に働きに来る目的は資金を貯めるためでした。すでに日本に行かなくても中国で(地方でも)同じぐらいのお金は貯められるので、多くの親は子供にわざわざ日本に働きに行かせないとのことでした。受け入れた研修生は18歳から33歳ぐらいまで。ほとんどが乳幼児を置いて働きに来ていました)