出している音と聞こえる音は違う!

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発音練習において何が大切かと言えば、「録音」することです。これは毎回録音を聞き直す度に感じます。

自分の改善点を意識して発音します。自分の中では「できた!」と思っても聞き直すと何かしら改善しきれていない問題点を録音を聞くことではっきりと分かります。

「録音→聞く→改善→録音」の繰り返ししか上達方法はありません。問題ある発音や声調はそう簡単には直りません。

最近意識しているのは、声を出すときに「自分の正方形」を並べることです。これは音域・長さを統一、安定させるためです。特に縦の長さ(音域)が安定していると、たとえその音域の幅が狭くても中国語らしく聞こえることに気づきました。音域を広げることよりも、まず自分が自然に出せる音域を自分で知ることが大切です。そうすれば、それぞれの声調の出だしの高さを決めることができ、それを安定させることができれば音域が狭くても声調が狂って通じないということはなくなります。

このように気付くまでも1年余りかかっています。これからもまだ時間を要することでしょう。

だからこそなんですが、これから中国語を習う人には私のこの過程を参考にしていただければと思います。最初から個人レッスンで厳しく教えていただければ発音・声調で1年もかかることはまずないでしょう。もちろん発音・声調を安定させるために1年をかけるのは他の人より抜きん出る大きな武器になると思います。

私は中国語を学ぶ前に聞いた東京外大で中国語を学んだ方の「我是日本人」という美しい発音と声調は一生忘れることはできません。当時の外大は1年間発音と声調の練習しかしなかったそうです。

最初の1年間、徹底的に発音・声調練習した人は中国語が通じないということはまずないと思います。しかし、きちんと習って指導をうけないと、私のように自分の問題点が何かを知ることもなく、気づいてもたった一つの発音でさえ、1年かかっても直すことができないという結果になります。

どんな言語であれ、簡単に身につくことはありえません。発音・声調の大切さについては、これから中国語を学ぶ方には参考にしてほしい例です。