講師の仕事は教えることだけではありません

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 今日は登録販売者の授業の日でした。今日から本格的に薬の成分とその作用の勉強に入りました。

授業前に前回の授業の穴埋め復習をします。受講生がノートを取って問題を解いている間、私は一人一人を見て回ります。

毎週、しかも連続7回、一日6時間で初めて学ぶ薬学、加えて皆さん基本仕事をしています。通う時間を取ることさえ決して簡単ではありません。

さて、受講生のノートを見ていると人それぞれですが、授業のノートとは別に自分でノートを作って勉強していたり、スクールから配られた問題集もどんどん解いたり、さらに人体の構造など自分で書いて名前と位置を確認しています。この整理は本当に時間がかかります。一週間でどうしてこんなにできるのだろうと驚くばかりです。

また質問も鋭いです。ゼロから始めたということは、薬学部の方が自然に身に付けた知識がないということです。だからよく気が付きます。それにみなさん、他の分野を勉強していたり、仕事をしたりしているので、異なる角度から問題をとらえ考えることができるので、質問の質がよくて面白いのです。ハッとさせられることばかりです。 

目的があってきている人ばかりですから、前向きで努力家なんです。「やりたい」と思って、行動に移したこととはいえ、決して簡単ではなかったと思います。時間、場所、家族、仕事等、壁はいくつもあったと思います。でもそれを乗り越えて来た人ばかりです。明るくやる気満々で毎回私の方が励まされます。

先日教えるときはただ教えるだけでなく、相手ができるようにすること、相手をやる気にさせること、帰る時には更に前向きに明るい気持ちにさせること、勉強している時間を心地良いものにすること等を含むことを教えていただきました。試験に合格させるための勉強だけではないのです!  

準備のコツも覚え始め、また質問されたことを調べるのも面白く楽しくなってきました。それから、何と言っても医療通訳に役立つので嬉しい限りです!

ちょっとした縁で始めることになった講師の仕事、感謝でいっぱいです。