中国語を教えるということ

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中国語レッスンを先延ばしした理由はいろいろあります。授業の準備する時間がないこと、それから、私が一番重点的にやりたいことが私自身が不十分であるということ、さらに今後は語学力の求められ方が変わると英語の状況を見て感じ取ったからでした。

発音矯正でつまずく箇所は直接法で教わったことも多少なりとも関係しています。先生の説明が分からないので、帰国した時に何冊か本を購入して、発音、録音、確認をする過程を経て、刷り込ませて身につけてきましたが、それがかなりの災いとなっていることがあります。台湾では数人のクラスで学び始め、現地の大学受験の際は受験勉強も兼ねて個人で教わり直したこともありますが、発音・声調については特に指摘されたという記憶は全くありません。

会社で中国人研修生が受け入れ始めたのをきっかけに近くの中国語教室で学び始めた方がいましたが、その方の発音を聞いて、どんな教え方をしているか察しがつきました。個人レッスンではありませんし、市でやっているので、当然と言えば当然です。しかし、その方はとても熱心に猛勉強されていたので残念に思います。この方だけでなく、私自身を含めて日本人学習者を見ると、教える先生も給与や月謝をいただくのなら、きちんと責任をもって教えてほしいと思います。趣味で学んでいる人ばかりではないのですから。しかし、ある本で厳しく指導すると、日本人は勉強をやめてしまう可能性が高いから、ある程度で妥協をしているという先生のコメントを読んだとき、妙に納得してしまったこともあります。確かに教える先生も生活がかかっているので、生徒が好まないことを敢えて言うことはないし・・・。でも、真剣に学んでいる学習者には迷惑な話です。勉強をするために学費を捻出しているのですから。

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今、私自身、矯正には手間取っています。根本的に治す(×直すではありません!)には基本練習の質を上げることだと思いました。教えるにはまず自分が質の高い練習法を探し出し、創ることです。

中国語を学び始めた時点から、中国を教えることも視野に入れていましたので、習うときは先生の教え方も注意してみていました。母語によって先生の指導は変わりますが、日本人の弱点は多くの人の中国語を聞いて、また自分を通してほぼ把握できています。教えるときはこの点を重点的にやらねばと思っています。

また英語もそうですが、英語を学ぶ人の目的も変わりつつあるようです。これはターゲットによってもちろん変わりますが、以前台湾の裕福な家庭の考えが日本の裕福な人たちにも芽生えてきています。

中国の社会も変わりつつありますし、実際中国人と同僚として一緒に働いたときに感じたことは相手も日本人に対して思うこと、どこでどういう目的で言葉を使うかで、言葉だけでなく「+α」の教える部分がだいぶ変わります。そこをオリンピック後を睨み、様子をみていきたいと思っています。

中国語を教えることは先延ばしになってしまいましたが、私にはメリットが多くなると思います。目標に向かってやるのも大切ですが、情報を取りながら、軌道修正をする大切さを今回感じています。

日本は健康番組が最近多いですし、CMも薬が多いです。中国、東南アジアも国をあげて生活習慣病等の予防に力をいれています。今は医薬の勉強と現場を知ることに力を入れたいと思います。日本人にもそういう情報を発信したいという人が出てくるかもしれませんし。それから、この2年間の読書量が本当に少ないです。目標に向かって突っ走るのも必要ですが、心の栄養を摂りながら、他の人の考えを知る時間を削ってはいけないと反省しています。