中国語を教えるのは先に延ばします

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中国語レッスンはオリンピック後に開始することにしました。これはトリプル倒れに倒れにならないためでもあります。

AI時代に対応するため、またおばあちゃんになっても仕事ができるようにと思って、3本の柱で対応できるようにやってきましたが、やはりここに来て、「時間」という壁が生じてきました。

医療通訳エージェントから内勤追加の打診があり、さらにドラッグストアでも有資格者が店長と私しかいないため、休みの日を調整しなくてはならなくなってきました。今まではAIに取られない仕事の準備をするために時間を確保する考えでしたが(実際、時間は全く取れていません)、それはかなり難しくなってきました。

この軌道修正の大きなきっかけは友人の何気ない行動でした。友人が自分の収入には正直1ミリにもならないのに、相手のために何をしたらいいかと自分の時間、お金を使って動き、相手に有益な情報を伝え、たとえ相手が受け入れることがなくても相手のために動くことを喜びとしている姿にハッと気付かされたからでした。

何であれ、2つの職場から声をかけられているということは、それはありがたいことではありませんか。将来その仕事がAIに代替されることがあっても、現在まだ人間がする仕事として存在しているならば、その仕事があるうちに思いっきりやっておこうと思いました。将来、余裕ができてやりたいと思ったときに、すでにその仕事がAIに取って代わられていたら、どうしようもありませんから。

両方とも自分がやりたかった仕事で好きなことですし、職場の人にも恵まれているので、お役に立つのならやろうと。しかし、ただやるだけでは簡単にAIに代替されてしまうことでしょう。その仕事がAIに代替されても、代替されない仕事になるよう「その仕事から得られることは一つも取りこぼしをしない」ことが、引き受けるにあって私自身に課した課題です。それを何倍にもして将来に生かせばいいですから。

またもう一つの理由として、現在、登録販売者としてやらなくてはいけなくなったことも理由の一つです。有資格者が二人しかいないということは放り出されたことを意味します。(笑)現場で必要とされている知識等を身につけることはたやすいことではありません。また医療通訳に必要な知識も漫画コミックから始めていますが、これは五十音がまだまだ書けないレベルです。医療通訳は何か起こったとき、そこからどんな処置をするか、ある程度先が読めないと困ることだらけです。

つい最近も人間ドックでポリープが見つかった中国人受診者がいました。ベテラン英語通訳者はその時の検査終了時間等から医者の処置を読み取っていました。こういうことが分からなければ、医療通訳はできないと実感しました。このように「背景知識」も私にはまだ全くありません。漫画コミック、ドラマから全体像から入るようにしていますが、追いつきません。また登録販売者にしても、テレビ番組、CMを見ていなくては話になりません。最低レベルにも追い付かない、時間も取れない自分にイライラ感だけが募っていくばかりでした。医薬の勉強が全くできていない状態なのに、中国語を教える準備ができるわけがありません。準備どころか、自分の中国語を聞いてショックを受けているのですから。(ガイド試験を受けるときに録音して聞いていた中国語よりひどくなっていて、さすがにショックでした。語学を仕事をするのなら、自分の話す外国語は定期的に録音して聞かないとリスクが高くなると思いました)

結論は欲張らないこと。それから、頼まれるのも「花」だと思いました。代わりはたくさんいるのですから。もし、このまま現状維持でいけば結果は間違いなく「トリプル倒れ」になります。今は登録販売者と医療通訳者としての現場力をつけていくことです。そしてこの間に中国語の基礎練習を徹底的にやろうと思います。2年間みっちりやれば、かなりの効果は出ると思います。

と決めたら、とても気が楽になり、ホッとしたのも事実です。ホッとしたということは、無理があったということです。このまま同時進行で登録販売者と医療通訳、中国語レッスンをやろうとしたら、どれも中途半端で役立たずになり、相乗効果どころか、トリプル倒れになることが自分でもどこかで感じていました。

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友人が自分の利にはならないのに、常に相手のために何をしたらいいかと自分の時間、お金を使って動き、それを喜びとしている姿に感動し、そこでハッと気づいたこと。その仕事が将来AIに取って代わることがあっても、決して無駄ではないということ。それに相手に必要とされ、喜んでもらえる仕事をすることは自分の喜びになるということ。やりたいと思ったときにその仕事がなかったら、それはとても悔やまれます。今回の判断は将来、AIに打ち勝つ秘訣にも関係しているのではないかと、密かに思っています。