大学受験②

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台湾だけに限りませんが、学校選びで私が気付かなかったことを書き留めますので、台湾に限らず留学を希望している人の参考になればと思います。

(経済格差、世代格差、時代背景が現在と違いますので、この点はご了承ください)

①気候

今日本は3月頃から寒暖差があり、体調を崩しやすくなっていますが、当時の台湾は今の日本以上でした。一年中暖かいと思っていたら、とんでもありません。セーターやコートも必要です。それも昨日は真夏日だったのに今日はセーターが必要という寒暖差はよくありました。普通は体がだんだんと慣れていくと思いますが、私の場合はその逆で滞在期間が長くなるにしたがって、体がこの寒暖差についていけなくておかしくなっていきました。

気候に慣れないと若くてもダウンしてしまいます。よく精神的なものと言いますが、精神的なものだけでは気候に勝てません。気候についてもあらかじめ調べておいた方が無難かなと思います。

②日本との歴史、行きたい学科の教授の経歴等

(こういうことも大切だということを何も知らずに飛び込んだので、入学してから初めて知ることばかりが多かったです)

私は史学を専攻しましたが、ここで日本人に対する感情を思い知らされました。もちろん入学する前も一人暮らしをしていましたので、ある程度は別の面から分かっていたこともありましたが、現地の大学に入ると高校までの教科書の知識は本当に役に立たずです。日本人が知らない日本との歴史が相手の国の都合よく?教えられていることもあるので、縄文時代から学ぶのではなく、近現代史からきちんと学んだ方がよいと思いました。

また当時は戦争を経験した世代がまだ40代以上と若く、中国から引き揚げてきた教授もいますから、日本人に痛い思いをさせられた人もいます。外国人だからと言って特別扱いはなかったので、日本人に対してよい感情を持っていない教授は簡単に単位をくれません。確かに学力不足といえばそうですが・・・。すでに一昔前のことだと思いますが、必修科目の教授が日本人によくない感情を持った方だと大変です。この点もきちんと情報を得ていた方がよいと思います。

私は運よく一年上に日本人の先輩がいました。姉妹校で来ていましたが、単位に関しては私と同じく痛い思いをしていました。また韓国の他学科の学生も同じように苦労して、結局4年在学しても卒業できないのでアメリカに行ったという話を聞いたことがあります。

台湾大学は留学生に対して手取り足取りだと聞いていましたが、私が通った大学は全くなく、現地の学生と同等扱いでした。

テストも一発勝負です。追試、補講は一切ありません。外国人だからという配慮も基本的にありません。(他学科で授業を取ったことがありますが、留学経験のある先生は大変さが分かるので配慮してくださいました)日本は先生の方が熱心に学生に声をかけ、補講をして単位を取らせる形をとるので、これには驚きました。

テスト前に先生と交渉はしました。「外国人ですので、考慮してください」と。しかし、ダメでした。今思えば、中国なら別の方法だったのかなと思いますが・・・。(笑)今は日本から台湾の大学へ進学する人が多くなっているようなので、この点は変わってきているのではないでしょうか。それとも史学という学科だったからこそ、過去の日本との関係を引きずっていたかもしれません。とにかくテストはすべて一発勝負、外国人だからという配慮は一切なしでした。

現在は分かりませんが、当時だったら、学科にもよりますが、台湾の大学は4年で卒業を考えずに、5年卒業計画で進学した方がいいと思います。

当時、勉強に関しては日本語での書物での情報を得るためには国立図書館等に行ってコピーしていましたが、現在はネットで簡単に情報が得られるので、今は勉強に関しては簡単にクリアできると思います。

③ 英語力・中国語力

よく台湾の大学に行くと中国語も英語もできるようになると謳っていますが、そんなに簡単なことではないので肝に銘じていた方がよいと思います。

正直、英語は準1級レベルがあれば英語の書物をテキストにされても問題ないと思います。中国語もガイド試験、準1級レベルがあれば、中国語で自分の学びたい勉強も思いっきりできるし、中国語に余裕があれば、英語も力を更につけることができると思います。このレベルがなければ、学校のおまけがなければ、単位をとることは難しいと思います。(最終的には学校の方針とその教授の考えによると思います) 高校を卒業して中国語をゼロから学んだのなら、本当に大変です。(高校卒業後に直接法で学ぶことはお勧めできません)中国の大学で勉強したいのなら、日本で基礎を学んだ方が早いと思いますが、18歳の特権もまた別にあります。18歳の耳と20歳、22歳の耳は全然違いますし、文化においての吸収力も違います。ですから、最終的に自分が中国語をどのように使いたいか、大学生活の経験をどのように生かしたいかで、留学の仕方が決まってくると思います。

④就職

日本は新卒者優先です。台湾は9月入学6月卒業です。仕事によっては受験資格や年齢制限がありますから、その点も事前に調べて海外の大学に行くことで断念しなくてはならないよう調べた方がいいと思います。

(つづく)