健康には人一倍興味があります。私自身、体を壊して動けなかった時期が長かったですし、今医薬を学んでいることもあって、ますます興味を持つようになりました。
高齢の方が購入する商品は雑誌によく取り上げられているNo1と一致します。つい最近出た雑誌の特集の40代にしておけばよかったこと(健康編)でもダントツNo1でした。
今は歯茎でつぶすことができるおかずが売られていて大変便利です。知らない間に高齢者が日常生活で困らないように開発されている商品がたくさんあります。以前、友人から聞いた話です。友人は固いものを食べられない人に食事を作ったそうです。友人自身がその方のために作ったものを食べたところ、「歯ごたえがなく、おいしくなかった」、「こういうものを毎食食べるなんて、つらいね」と。自分がその食事を口にして、初めて固いものを食べられない人の気持ちが分かったと話していました。
歳を重ねるに連れて歯の大切さを痛感します。私は小さい時から歯医者のお世話になっていました。受け口でしたので・・・。小学校3年か4年の時に取り外しのできる矯正装置をつけ、いったん治療が終わりました。小学校卒業間近に歯医者に行くと、先生は私の歯を見るなり専門医を親に紹介しました。歯並びが悪かったのです。八重歯がニョキニョキ生え、顎が小さいのに歯は大きいと、歯を上下4本抜きました。ちょうど親知らずが生え始めてたらしく、それも全部抜き、場所を確保、中学校の3年間は矯正をしました。当時はどうして親が矯正を勧めるか分かりませんでした。器具を入れっぱなしで見た目も悪く、「銀歯ばばあ」になるのですから、子供心ながら「やりたい」という気持ちにはなりませんでした。でもそのとき父が「人生の中の3年間はあっという間だよ」という言葉と「外国では八重歯は良く思われない」という言葉を両親からずっと聞かされていたので、矯正をする決心をしました。当時の私としては一大決心だったのですが、それは自分で働いていないから悩むんですよね。今の私だったら、自分のお金ではないのですから「ぜひお願いします!」です。
器具は矯正が終わるまで入れっぱなしなので、とにかく虫歯にならないように気を付けました。子供心ながらにお金をかけさせてしまったことに大変申し訳なく思いました。親は自分のためにお金を使いませんから。小さい時から、親にお金をかけさせてしまったこと、(器具を口に入れ)痛い思いをしたので、歯に対する思いはとても強いです。
今となっては歯を大切にする意味が分かります。食べ物が食べられないと病気になります。食べることができても柔らかいと歯ごたえがなくおいしくありません。食べる楽しみが全くなくなります。それから、発音が悪くなります。食べることだけでなく、話すことにも関係します。さらにかみ合わせが悪い(左右のバランス)と思いがけないところに影響します。私の友人は私の話を聞いてから、(矯正のよくない話を聞いてマイナスイメージだったのですが)還暦近くで矯正をしました。終わった後は見た目も大変きれいですし、もともと若く見える方でしたが、さらに若く見えました。ご本人が一番驚いていたのが、矯正してかみ合わせがよくなったことが理由か分からないけれど、O脚が治ってきたと話してくれました。
今両親にはとても感謝しています。言葉を仕事をしている者にとって歯並びは大切だからです。発音もそうですが、特に外国人と接するとき歯並びがよくなくて手で口元を隠してしまうと、そのしぐさが場合によっては相手に失礼になるかもしれません。
歯に対する思いが人一倍ある私は、今も半年に一度は歯医者に行って、定期検査と歯石を取ってもらっています。大変嬉しいことに矯正をして下さった先生の息子さんに今はお世話になっています。定期検査では歯茎もチェックしてもらっています。これは歯周病にならないようにするためにです。それから先生は唾液の出方も見ているそうです。唾液も体にとって大切な役割を果たしていますから。どんなに丁寧にみがいても歯石はたまります。半年に一度は取ってもらう必要はあるかと思います。
(患者さんがいないときに質問すると、先生は喜んで教えて下さいます。その時に学んだことの一つが、子供の歯は両親のどちらかから必ず遺伝するとの事でした)
食べ物はおいしくいただきたいですし、健康でいたいので、歯は大切にしたいと思います。それから、歯がきれいですとおばあちゃんになったときに若く見えるということも発見しました。
歯に関する商品の売れ行きが大変よいということは、たとえ健康でも食事をおいしくいただけていない人が数多くいるということではないかと思います。歯の手入れをする時間がない、通院する時間がないという人が多いかもしれませんが、将来を考えると時間を作って歯医者に定期的に行くのがベストだということを売れる商品から分かります。
歯、一つにしても体の中で大切な役割を果たしているのだと、人体の神秘性にますます惹かれてしまいます。興味深いことが周りにあふれていると事は嬉しい限りです。歯に関する私の目標、「一生自分の歯」、おばあちゃんになっても「おせんべいを食べる」ことです。